今週はこの三河地方でも寒さが厳しいですね。
こんにちは! 都築です。
『丈夫な家』シリーズ第四弾!
前回の床の話の流れで、今日は壁について書きたいと思います。
壁も床と同じように、都築建築では一般的な工法に「+α の工夫」をしています。
昔は柱に直行するように22.75㎝間隔で胴縁を入れて、その上からベニヤやプラスターボードなどの
壁材を貼っていました。(※①)
しかし、現在の分譲住宅やローコスト住宅では胴縁はなく、ほとんどの場合構造的な柱と柱のの間に
間柱を入れて12㎜のプラスターボードを直貼りしています。(※②)
プラスターボードは耐火性・遮音性に優れた壁材です。面の衝撃に強く、地震や強風によって建物が
揺れたり、大人がぶつかっても容易に割れたり、ひびが入ることはありません。
しかし、点の衝撃には弱く、経験のある方もいるかもしれませんが、壁に強い力で何かを当てると穴が
開いてしまうことがあります。
昔のやり方で胴縁が入っていれば、プラスターボードを支える木材がないところの間隔が狭くなるため、
もう少し丈夫になります。けれど、それをやると手間もコストも大幅に上がるためオススメしません。
その代わりに僕たち都築建築では、ベニヤを1枚捨て貼りしています。(※③)
ベニヤを貼ることで構造的に強くなるのはもちろんのこと、防音や結露対策にも繋がります。
壁の結露対策はカビや木材の腐食を防ぐだけでなく、断熱材の機能を保つのにもプラスの働きをします。
たったベニヤ1枚。厚さ12㎜のベニヤですが、その少しの手間で多くのメリットがあります。

安心して暮らせる家の条件は耐震的な部分だけではありません。
壁で言えば、音や熱、湿気など細かく計算してお客様に提示することはほとんどないですが、
無視していいわけではありません。
また、ベニヤを貼ったり、床の根太を追加したりという『+α の工夫』は、内部の構造なのでやっても
やらなくても見た目は変わりません。
でも、僕は『+α の工夫』を考えて施工したいです。
耐震耐久・温熱環境など家の見えないところはお客様には検討しづらいところです。
だからこそ僕たち家づくりのプロが、普段家づくりをして感じている事、リフォームをして感じる
その経験を生かして、お客様に提供していかなければいけないと思います。
それが、安心して暮らせる「丈夫な家」をお引渡しさせていただくために、一番重要な僕たち造り手側の
使命だと思っています。