こんにちは! 都築です。
前回から始めた「丈夫な家」シリーズ。
二回目の今回は、シロアリ対策について書かせていただきます。
皆さんはどの程度シロアリ対策について知っているでしょうか?
建築業者もシロアリ駆除については本業ではないので、僕と同業の人でもよく知らない方は少なからずいると思います。
業界用語で、シロアリ被害にあわないようにすることを『防蟻(ぼうぎ)』と言います。
この防蟻措置を怠ると、家の劣化が進んで最悪の場合、住む人の命を脅かすことになります。
一般的に広く流通している防蟻剤は、農薬系の殺虫剤で多くの業者さんが使用しています。
農薬系の防蟻剤は、揮発性で毒性が強いため、人間の健康にも影響を与える可能性があります。
また、5年ほどで効果が薄れてきてしまうので、5年ごとに防蟻剤の散布をしなければなりません。
でも、都築建築では農薬系の殺虫剤は使わず、『エコボロンPRO』というホウ酸系の防腐・防蟻剤を使用しています。
都築建築がエコボロンを採用している理由は、シロアリ予防の効果が長く、安全性に優れているからです。
ホウ酸系の防蟻剤は塩よりも人間に対して毒性が低いと言われていて、大量に摂取しない限り安全です。
それに、揮発しないので防蟻効果が持続するんです。
でも、どうして毒性が低いのに防蟻になるかというと、シロアリは腎臓がないので人間のようにホウ酸を尿と一緒に排出できず、微量でも死に至ってしまうからです。
ただ、ホウ酸は水に溶けて流れてしまうので、正しく扱えるように研修を受けて、認定されなければ施工することができません。
だから、どこの会社もすぐにこのエコボロンを使うことができるわけではないんです。

シロアリ対策は防蟻剤だけではありません。
シロアリはどこにでもいます。
どこにでもいるシロアリを家の中に入れないというのは、限りなく難しいことです。
でも、シロアリが来づらい環境をつくることはできます。
僕の経験から、山のすそ野、堤防沿い、住宅密集地で風の通り道がないところなどは、特にシロアリ被害がひどいと言えます。
つまり、湿気が滞留するところをシロアリは好むのです。
だから都築建築は、基礎パッキンというものを使用して、シロアリの侵入口である床下の通気を保ち、湿気を溜めないようにしています。
家は耐震や耐久、断熱に通気、その他たくさんの要素があります。防蟻もその要素のひとつです。
その要素の中で、すべてのバランスがいいものは何なのか模索していかなければいけません。
都築建築は現場で培った経験をもとに、その模索を常に続けています。
そして、防蟻処理では上記に挙げた、通風の工夫、エコボロン(防蟻剤)の塗布をしてシロアリ対策をしています。