こんにちは! 設計士の都築です。
今回も、前回に引き続き、プランニングの話をしたいと思います。
近年の家は、昔に比べてコンパクトになりました。
西尾市の新築でも同じ傾向がありますが、
それに伴って、合理的で、効率的な考えを基に家づくりがされています。
例えば、昔の家にはよく、二間続きの和室と仏間がありました。
冠婚葬祭などの親族の集まりぐらいでしか使わない部屋なのに、日当たりがよく風も通る、家の一番いいところに。
現在の合理的な考えからすると、もったいないとか無駄だなと思ってしまいますよね。
だから近年は、二間続きの和室をつくるご家庭は少なくなって、代わりに家の一番いいところにLDKがつくられるようになりました。
使用頻度が高いから必要。ほとんど使わないから不必要。そういう考え方は大切です。
でも、そうじゃないものもあります。
それは、価値観や感情です。
先程例に出した、二間続きの和室が家の一番いいところにあるのも、昔の人の価値観からすれば「お客さんのために一番いい場所を準備しておこう」という心配りだったのではないかと思います。

現代の人たちの中にも、そういった価値観はあるはずです。
よく使うから必要で、機能を果たせればいいという考え方もあります。
でも人はそれだけじゃない、+αのデザインや使用感が価値観に合うものがいいから悩むのです。
価値観は、人それぞれ、家庭それぞれで違いますよね。
しかも、急に言われて思いつくものでもないと思います。
だから僕は、打ち合わせを進めていく中でその価値観を客様と一緒に見出していきたいです。
そして僕たち設計者は、その価値観や感情を汲んだプランをつくる努力をしていかなければいけないと思っています。